学校のそばの森へ(2021.5.20)

森のちから

予定時刻より10分ほど遅れて、バスが校庭に入ってきました。

この日、富士宮市立第二中学校(二年生)の生徒たちは、三つの班に分かれて、山宮と村山の浅間神社、そしてこの根北中学校のそばの森を探検する課外学習です。

前日までの3日間、ずっと雨で、週間予報もこの日の午前中だけ☁マーク、あとは午後からまた☔マーク。誰の日頃の行いが良いのか、ピンポイントで雨が上がりました!

これなら「森を案内できる‼」とぼくらは仲間同士で、「ありがとうございます!神様‼」と森のちからプログラムが実施できることを感謝申し上げましたw!

生徒たちは、≪森の力を未来のみんなへ≫の根北の森の看板の前に整列。いよいよプログラムのスタートです。

中村さんによるプログラムの動機付け

「森の力ってどんなんだろうか。みんな想像して来てるだろうけど実際はどうか。さあ、自分の身体で森を感じる探検へ、行くぞ!」

残念ながら、生徒たちがバッチリ写っている画像は掲載できないですが….。

いざ!

 林業の作業風景を見てもらう

森の力再生事業にて伐採した木を搬出するため、重機の通り道が出来ています。それを歩いて森の奥へ。途中で、林業の作業風景を見学してもらいます。

きこりが木を伐る
いっぽんの木が倒れる様を
子どもたちに見てもらいたい

ここの人工林には50数年生のスギ・ヒノキが生えています。

「思っていたよりも木が細い」生徒の一人がそうつぶやきました。

なんで細いのか、なんで伐るのか、きこりが説明します。そして、すーっと倒される木の様子を見届けた生徒たちは、拍手を送ってくれました。それは、きこりに? それとも、倒れたその木に?

倒されたばかりの木に触れて、跨いで、さらに森の奥へ。

さあ、ここからはいよいよ地形が険しくなるよー
森の奥へ誘う歩道。なかなかの密林感
倒木とツル植物
倒木の下をくぐる。
岩間の水たまり。小さな魚が泳いでいる。
森のなか、苔むす沢のほとり。
小川が流れている。サワガニがあちこちに

前夜まで降っていた雨で、しっかりぬかるむ森の小径。気を抜けばズルリと足を滑らせてしまいそうな急斜面。

スニーカーがみるみる泥に汚れていく。サワガニを踏みつけそうになる。丸太の階段は濡れていると恐ろしく滑りやすい。足元ばかり注意していたら、森のインストラクターが言う。

「少し立ち止まって、周りも見てみて。」

巨大な岩、倒れた大木、垂れ下がるツル植物、沢のせせらぎ、岩の隙間から滴る水、岩肌の苔、独特の湿度、野鳥の声。

森の奥。ぼくらが『窪地』と呼んでいる場所。

そして生徒たちは、森の奥の窪地に到着しました。

ここで、今回のプログラムのメイン体験です。

「一人一本、マイツリーを決めよう。自分の気に入った木を見つけて、その木のそばに立って」

中村さんが生徒たちに声を掛けます。『自分の木』を見つけられず、戸惑っている生徒たちには、森のスタッフたちが直接声を掛けて行動を促します。

生徒たちは、みんなマイツリーのそばに立ちました。

「ここでは、ヘルメットを取ってみよう」

「次は、マスクも取ろうか」

生徒たちの口から思わず声が漏れます。

「めっちゃ森の匂いがするー!」

「手袋も取っちゃおう。そして、みんな自分が選んだ木に触ってごらん」

「湿ってるー!」「がっしりしてる!」「優しい感じがする。」「強い。」といった、純粋に手で感じた感覚。

「じゃあ、少しだけの時間、一人になってみようか。みんな目を瞑って」

ぼくたちも生徒たちと同じように近くの木に触れて目を閉じてみました。

人って、人と感じあえる力があるんだと思う。同じ空間にいる人が、いまをどう感じているか、心に伝わってくることがある。例えば好きな音楽を友達に紹介して、目の前で聴いてもらったとき、友達がその曲を気に入ってるかどうか、訊かなくても感じられることがある。

「目を瞑ったまま、いつもより深く息を吸ってみようか。深呼吸して、息を味わってみて」

この時、たった数十秒だけど、森の中で、みんなで目を瞑って、深く深呼吸をしたとき、まわりにいる人の多くが、同じように、あるものを感じている気がしました。

「目を開けてごらん。どうかな、さっきよりも辺りの色彩が変わったような気がしないかな。」

まるで、緑の海の波の下にいるみたい。5月の森の新緑が、さっきまでよりも濃く揺れている。

「最後にもう一つ、その触れている木を、すうーっと樹上まで見上げてごらん」

生徒たちの多くが、また声を漏らす。ぼくはこの時の子どもたちの声がとても印象的で、感動しました。

「すご!」

大勢の子たちが、そう言いました。木は、思っていたよりも高く空へと伸びていたようです。そして、木と木の幹と枝とのシルエットの隙間から見える空のカタチが、何とも言えない美しい模様だと、近くにいた子が、ぼくに聴かせてくれました。

子どもたちがしっかりと森のちからを感じてくれました。ありがとうございます。

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